「学校の勉強なんて何の役にも立たない」という人は馬鹿だと思う。学校の勉強で、一定時間努力や我慢をする訓練であるとか、体系的に物事を考える脳の土台作りとか、適性を伸ばし苦手を克服する練習という側面もそうだが、私は何より“ノートを書く”ことを身につけられることが価値だと考えている。紙のノートでもデジタルのドキュメントでも、ノートを能動的に使えれば、それは大きな力になる。
言われた通りにノートをとる段階から、自分なりにノートをまとめる段階、そして自分からノートを作る段階までいければそれは強力な力となるだろう。今は様々なノート術が書籍やウェブで紹介されている。線を引いてキーワードと解説を分ける、図を左ページに情報と応用を右ページへ、枠や色の使い分け、etc...それらを駆使してノートを作ることで、勉強が自分の血肉化する。自分なりのノートが作れると、能動的に仕事や趣味を形作っていくことにつながる。
逆に、自分の中に充満しているものをノートに書きだすことで、整理したり解放できる。その場合は“書き方を考えない”ことがポイントだ。とにかく書き出す、連想されて更に色々出てくる、それを気が済むまで書く。そこからグルーピングやキーワード抽出でまとめなおせばいい。それはアイデアワークだけでなく、「セルフカウンセリング」にも有効だ。
例えば、〇〇が嫌だ、×××と言われた、本当は~したかったのに、といった自分の言いたいことを切り口にどんどん溢れ出てくるものを書きまくる。心理学の本を読みながら、自分の心がうずいたり、怒りや言いたいことがでてきたらどんどん書く。書くという表現行為は、自己理解、抑圧していた感情と思いの解放、それはそのまま心を癒す。
私はそのやり方(心理学を書籍で独学&膨大なセルフカウンセリングノート)で、数年がかりで自己救済をした。心の問題はとても複雑で難しい面がある一方、とてもロジカルでエモーショナルでシンプルでもある。クリニックやヒーリングやセミナーで“誰かに助けてもらう”のも良いが、“自分で救う”場合、ノートはシンプルで強力なツールだ。自分を苦しめる仕組み、自分が抱えた膨大な感情エネルギー、本当の望みを、ノートを書くことで理解した時、本当に劇的に変わることができたのだ。
「引き寄せの法則」が流行って久しいが、その草分け的存在であるマーフィーの本を読んだのは学生時代だ。“イメージが現実を作る”という基本はしっくり来たので、その頃から様々な“イメージング法”を試してきた。ありありと臨場感をもって想像し感謝する、望みを紙に書く、コラージュで視覚化する、叶った状態を言葉にしたり振舞うことで当たり前のように認識する。どれももちろん、それなりに続ければ実現の力となるみたいだ。欲しかった物を意外なルートで入手したり、行きたかったバリ旅行が急に叶ったり、理想の在り方に近づいたり。
その中でも、強力なのが「ノートに書く」ことだと感じている。重要なのは、書く時のエモーション・状態だと思う。それこそ臨場感を持って実現状態をそのまま“書き写す”のが一番実現しやすいようだ。そのため、内容ごとに書き方が違う。感想付きの文章であることもあれば、リズミカルな単語の羅列もある。具体的な条件つきもあれば、本人にしかわからないような抽象表現もある。臨場感(実現状態)を味わって、書くことで満足して最早“求めない”状態になれば、そのノートはいわゆる“宇宙へのオーダー書”として送信されたといえるだろう。あとは程よいタイミングで具現化するのを任せておき、自分は今を生きることに集中すればいい。
ノートは、外から情報を吸収するにも、内からエネルギーを出すにも有効なパートナーだ。心のノート、イメージのノート、仕事のノート、独学のノート、旅のノート、いくつもノートを使いながら、歩んでいけばいいと思う。
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